薬剤耐性によって目的のプラスミドや遺伝子が組み込まれたのか調べる、というのは遺伝子操作実験において非常によく利用される手法です。ここで主な抗生物質とその作用機構をメモしました(大腸菌系)。
抗生物質 | 略称 | 使用できる宿主 | 作用機構 |
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アンピシリン | Amp | 大腸菌 | 細胞壁合成阻害。増殖している菌のみに特異的に効く |
クロラムフェニコール | Cm | 大腸菌 | タンパク質合成阻害。50Sリボソームサブユニットに結合、ペプチド転写反応阻害。 |
カナマイシン | Km | 大腸菌 | タンパク質合成阻害。ペプチジルtRNAの転写反応に作用し、コドンの誤訳を誘導する。 |
スプレプトマイシン | Sm | 大腸菌 | タンパク質合成阻害。30Sリボソームサブユニットに結合、70Sモノソームの解離を阻害し、合繊反応を阻害する。 |
テトラサイクリン | Tet | 大腸菌 | タンパク質合成阻害。30Sリボソームサブユニットに結合、アミノアシルtRNAのAサイトへの結合を阻害。 |
参考
実験医学 目的別絵選べる タンパク質発言プロトコール (羊土社出版)